金投資心得4ヶ条

その1 金を保有する目安は資産の10〜15%程度

金はそれ自体が独自の価値を持つ実物資産です。株式や債券など紙の資産と異なり、いかなる状況にあっても紙くずになる心配がありません。万一の時にこれほど頼りになる資産はないわけですが、一方で金には「金利を生まない」というデメリットもあります。 資産の大部分を金に投資することはおすすめできません。これが最適という比率は状況によって異なりますが、一般には10から15%がひとつの目安になるといわれています。ちなみに世界各国政府の金準備比率も、平均で12〜13%程度となっています。

その2 長期保有を前提にして余裕資金を使うこと

金投資に対する考え方は、プロのディーラーと一般投資家とでは異なります。
プロのディーラーは短期的な値動きを利用して利ざやを稼ぎ出すことを目的に金を売買していますが、一般投資家にとって金はあくまでも守りの資産であり、財産の保険というべきものです。
したがって、金投資はあくまでも長期保有を前提に余裕資金をあてることを心がけてください。近い将来に使う予定のある資金を投入することは、得策とはいえません。また、金価格がいま上昇しているからといって、資金を借り入れして金投資を行うことも厳に慎むべきでしょう。

その3 金を買うときには、できれば数回に分散する

金価格は日々上がったり下がったりします。極端な話をすれば、購入した翌日に急騰することもあれば、その反対に急落することだってあります。「長期保有が前提だから短期の値動きは気にしない」と思っていても、高値で買って安値で売るなどということは誰しもやりたくないに違いありません。ではどうすれば良いか。購入時期と購入資金を数回に分散することです。そうすれば仮に購入後金価格が下がったとしても追加して購入する余裕が持てるからです。売却する場合も同じで、できるだけ分散して売ることが望ましいでしょう。

その4 足許の値動きに気をとられず長期の価格トレンドを読む

国際金価格は、世界の経済情勢や地政学的状況を反映して下降や上昇を繰り返しています。また、国内の金価格はさらに毎日の為替相場の影響も受けます。金投資には為替リスクがつきものであることはいうまでもありませんが、足許の値動きにばかり気をとられていると、長期のトレンドを見誤ることにもなりかねません。 したがって、別掲の「今、金が注目される7つの理由」などを参考にして、さまざまば要素を考慮に入れながら長期の視点で価格の動きを捉えるようにしたいものです。